海外の相場が分からないまま、組立だけを国内に戻したいという相談
関税の影響で海外からの輸出コストが上がり、組立の工程だけを日本国内の委託先に移したいという相談をいただきました。
海外の相場と国内の相場がどれくらい違うのか読めず、図面や手順書をそのまま渡して同じように組み立てられるのかも分からない、という状態からの相談でした。
図面通りに渡しても、同じ精度で組み立てられるとは限らない
海外工場向けに作られた図面や手順書は、現地の作業のやり方を前提にして書かれていることが多いです。
そのまま日本の組立パートナーに渡しても、同じ工程・同じ精度で組み立てられるかどうかは、文書を見ただけでは判断できません。
部品の供給元が変わり、作業者の手順への慣れも変わるため、図面と手順書の情報量が足りているかどうかを確認する必要がありました。
現物合わせの調整は、図面にも手順書にも残っていないことが多い
部品支給・組立だけを委託する形では、工程の分け方や検査基準の書き方が工場ごとに違うことがあります。
ひとつの工程をまとめて書く工場もあれば、細かく分けて記録する工場もあり、書式の揃え方が難しい部分です。
現場の判断で現物合わせの調整をしている場合、その調整は図面にも手順書にも数値として残っていないことが多いです。
作業者が経験で「ここは少し削って合わせる」というような調整をしている場合、文書だけを渡しても同じ結果を再現しにくくなります。
公差と検査基準がどこまで文字になっているかを、まず確認する
今回の相談では、複数の技術者に図面と手順書を見比べてもらいました。
工程ごとに確認したのは、次のような点です。
- 公差がどこまで数値として明文化されているか
- 検査基準が誰にでも分かる形で書かれているか
- 現物合わせで調整している箇所がどこにあるか
この確認をもとに、文書の情報だけで国内に移管できる工程と、現場での調整が必要になる工程を切り分けていきました。
工程を洗い出し、日本側で組みやすい単位に分け直す
図面と手順書を工程ごとに洗い出し、不明な点は技術者に確認しながら進めました。
海外工場での工程の分け方をそのまま使うのではなく、日本側で組み立てやすい単位に工程を分け直す方法を検討しました。
現物合わせで調整していた箇所については、必要な治具を新たに書き起こしたり、検査基準を数値として書き直したりする方法も合わせて検討しました。
海外生産を国内に戻すときも、見る場所は同じ
今回のような、海外生産を国内組立に戻す場面や、新しい委託先を探す場面では、図面と手順書がどこまで文書化されているかを確認する視点が使えると考えています。
工場が変わると、部品の入り方も作業者の慣れも変わります。文書に書かれている情報と、現場の判断に頼っている部分を切り分けておくと、委託先を変える判断がしやすくなります。
工程の切り分けから、組立先の選定まで
MACHICOCOは東大阪の技術者と提携して、商品を形にするプロジェクトマネジメントを担っています。
自社に大きな設備は持たず、図面や手順書の確認、工程の切り分け、組立先の選定という流れの中で、技術者と一緒に検討を進めます。試作の段階から関わり、量産に向けた工程の検討まで対応しています。
図面がなくても、現物と手順の流れが分かれば相談できます
相談のときは、次のようなものを送っていただけると、話を早く進められます。
- 現在使っている図面や手順書
- 組立の手順が分かる写真や動画
- 現物のサンプル
- 想定している数量や希望の時期
図面がなくても構いません。
組立方法が決まっていない段階でも、図面や現物を見ながら製造方法を検討できます。



